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薄荷塔日記

飛び石を渉れない。

publishing with LaTeX

 この記事は、TeX et LaTeX Advent Calendar 2016の9日めの記事です。8日めはdoraTeXさんです。10日めはconst_MUTEさんの予定です。今まで素晴らしい記事が繋がれていますが、私は初心者枠で……お手柔らかにお願いします。

 書籍を作って、ささやかながら販売しています。その際、基本的にはLaTeXで書き出すことにしています。初めてTeXを使って作った書籍と、最新刊を挙げますね。

 
火は綺麗

火は綺麗

 
soyogui, その関連

soyogui, その関連

 前者は A5版、後者はA6版(文庫本)です。
 なにというほどの技をご披露することも出来ないのですが、環境とプリアンブルのお話などを少しします。

環境

 MacBook Yosemite を使っています。OSをアップデイトしたいのですが、MacBook自体が古くて新しいOSにすると悲鳴を上げた為、一度アップしたあと、ヴァージョンダウンしました。(しくしく)アプリはTeXshop.appです。無料で入手出来ます。shift-jisでしか組めなかった頃に比べ、今はUnicodeUTF-8)を使えるので便利になりました。
 用紙サイズは多くの方はプリアンブルで調節されると思いますが、私は手抜きなのでどの本も同じ寸法でコンパイル、 A4のPDF書類に書き出してから、Macのプレビュー.appで縮小しています。ということですから、元々の文字は大きくとってあります。今まで、 A5、 B6、 A6の本を作ってきましたが、縮尺率をメモしておいた方が、多くの本を作る際はTeX書類は共通なので楽だと思っています。 A5ヨコ、 B6の2段組など、それに応じて遣り替えている場合もありますが。

プリアンブル

 さて、晒します。うーん……。自己流に自己流を塗りたくっているようなものですので、万が一参考になさる場合は、他の資料も多くあたってみて下さい。 TeXに詳しい方は心を広く読み流して下さい。よろしくお願いします。



\documentclass{tbook}
\usepackage{graphicx}
\usepackage{otf}
\begin{document}
\renewcommand\baselinestretch{1.5}%行間の定義
\pagenumbering{arabic}%ノンブル(頁番号)をアラビア数字で打ちます
\pagestyle{empty}%ノンブルなしの頁の定義
\pagestyle{plain}
\makeatletter%ノンブルを振ります
%ヘッダとフッタ
\def\@oddhead{\normalfont\rmfamily\hfil \hfil}
\def\@evenhead{ }
\def\@oddfoot{\reset@font\hfil--\thepage--\hfil}
\def\@evenfoot{\reset@font\hfil--\thepage--\hfil}
%A4のサイズのメモ(縦294mm 横210mm)
\setlength{\hoffset}{0mm}

(用紙上部の余白と左部余白についての記述を省きます。分からないときは検索して下さい)
\setlength{\headheight}{11mm}%ヘッダの高さ
\setlength{\headsep}{15mm}%ヘッダから本文までの長さ
\setlength{\topskip}{0mm}
\setlength{}{18mm}
\setlength{\textwidth}{80mm}
%\ruby{漢字}{かんじ}%送り仮名(ルビ)
\newcommand{\ruby}[2]{%
\leavevmode
\setbox0=\hbox{#1}%
\setbox1=\hbox{\small#2}%
\ifdim\wd0>\wd1 \dimen0=\wd0\else \dimen0=\wd1\fi
\hbox
{%
\kanjiskip=0pt plus 2filF
\xkanjiskip=0pt plus 2filK
\vbox{%
\hbox to \dimen0{\small \hfil\2\hfil}
\nointerlineskip}
\hbox to \dimen0{\mathstrut\hfil#1\hfil}}}
\setcounter{page}{3} %1頁めにふる頁ナンバ (本なので最初の頁は基本、p.3 です)
\newpage %第1頁始まりの\newpage
\thispagestyle{empty} %最初の頁はノンブルを入れない(表紙だから)
\Large %文字サイズ(A4のPDFに書き出して縮小するので、大きな文字セットにしています)

%以下、本文

 ブログ上におけるTeXの表記のcssにさえも不安がありますが……以下注釈です。

  • \documentclas{tbook} 日本語縦書きの本を作ります。
  • \userpackage{graphicx} 回転に使うuserpackageですが、小説の場合縦中横に多く使います。
  • \userpackage{otf} 機種依存文字の出力。私は勉強中の分野です。
  • \renewcommand\baselinestretch{1.5} 行の間隔の定義。弊社の場合行間は広めにとっています。 1.5〜1.7で。頁にどうしても収めたい場合、その部分だけ 1.4に定義し直したり出来るので便利です。
  • A4の用紙サイズは時折メモしています。特に必要無ければ省いて下さい。
  • ヘッダとフッタは図解してあるwebが幾つかあるので参照して下さい。縦書きの場合、考えを90度変える必要がある点だけ注意。ヘッダにはその章の題名や、本のタイトルを、フッタにはノンブルなどを入れます。-- \thepage -- と書くと、左右に短い横棒の付いた数字が頁番号になります。勿論、ヘッダにノンブルを、フッタに章のタイトルを入れることも可能です。
  • ルビのプリアンブルは、少しややこしいのですが、呪文のように書いてしまえばなんとかなります(酷い解説ですね……)私としては、書いて使ってゆくうちに解ってきたかな、という感じです。注意点として、上記のルビの指定のなかに small という文字がありますが、これはコンパイルしたあと縮小する為に少し大きめの文字をルビのサイズに指定しています。通常なら、tiny で指定して下さい。
  • 書籍なので、基本的には最初の頁を、 p.3と定義します。上記の場合、p.3と定義したあと、表紙頁なのでノンブル無し \thispagestyle{empty} としています。目次頁などが続く場合も、ノンブル無しのまま続けて、本文に入ったら \thispagestyle{plain} に移ります。
  • 本文の文字は \Largeで。何度も書いている通り、 A4の紙に大きな文字で書かれているPDF書類を作ってから、 A5・B6・A6にプレビュー .appで縮小して縮尺率をメモることを習慣にしているので、文字を \Large に取っています。これに対応して、前述のようにルビの大きさが \smallになります(通常は\tinyが適切かと思います。用紙は3つのサイズを挙げましたが、例えば A5ヨコ、 B62段組なども作りますので、あまり参考にしなくて良いと思います。


 何故TeXを使っているのかというと、極小規模レーベルゆえに手間を惜しむことなく組版をすることが出来ること、またTeXを使い慣れた目でinDesignを組むと、方眼罫の1マス1マスに文字を割り振ったようで汚く思えてしまったことが理由になります。このinDesignが大手を振って歩いている時代(私も使用するのですが)「汚い組版だ」などと云うのはどうかと思いますが、そういうことになってしまいました。ここで一旦公開して、このあと続きを読むのなかで、LaTeXで作った頁、 inDesignで作った頁、Macの他のアプリで作った頁を貼ろうと思います。 なんだか時間切れなので、後日の記事にします。

 ではでは、ありがとうございました。