短詩会風翳の月詠や兼題、雑詠などが集まったので更新していました。
例の、こういう働きをしたから記録することで元気を出したい、という記事。眠れなくてなりません。眠れないまま起きたり横になったり縦になったり(?)しながら、以前自分のサイトにデータベースを作ってインストールしていたwordpressを別のディレクトリに分けたりしました。レスポンシブデザインを作らないと、と思ってしまうと泥沼に入った気分です。
Blackjack der Liebe
まあ、眠れないわけですが、仮眠をしたら近日のイヴェントの心配事ではなく、ブラックジャック先生の漫画を読むという夢をみました。ブラックジャックは「この世は絶望だ、何も希望出来ることなんて無い……!」と青い色の頁のなかで苦しみ、なかなか私の心とシンクロしたので(勿論原作にはそのような頁はありません)なかなか、あれは、良い夢でした。良い夢がみられる睡眠は幸せです。
「初恋はブラックジャック」と云って憚らない友人が何人かいたことを、私も漫画を禁じられていた家庭でほぼ最初に触れたのは『BLACKJACK』だったことを想います。
ヒューマニズム溢れる感動展開の回も良かったのですが、結局はひとを救えず涙さえ零しながら机に手を叩きつけ、「クソッ! クソッ……!」と苦しむ先生と、陰で見守るピノコは、私の初めて出会った漫画としての青春でした。
最近下記のような、手塚治虫が描いたかのような線を再現した面白い漫画本が出て、感動を呼ぶ医療展開も無いこの漫画に深く感動を覚え、「ああ、私はただ、ブラックジャックにもっともっと逢いたくて仕方がなかったんだ」と思った次第です。この漫画、手塚治虫への愛に溢れ、かつ超面白くて、本当に良かったです。twitterでブラックジャックのパロディを描いていて、手塚るみ子さんに見出された方の漫画です。
- 作者: つのがい,手塚治虫
- 出版社/メーカー: 小学館クリエイティブ
- 発売日: 2017/03/06
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
untragbar
終戦の日、夫とふたりでカラヲケに行った(終戦とカラヲケは特に関係ない)。夫はコトリンゴのファンで、映画『この世界の片隅に』も観にいったことから、私が(偶然前日この日記で引いた唄である)「悲しくてやりきれない」を歌った。が、ちょっと、むっとした想いに駆られた。
勿論私は『この世界の片隅に』を未見なので実際のところ何も云えないのだが、太平洋戦争の片隅に生きる女性の映画にザ・フォーク・クルセダーズのこの歌が使われるのはどうなのだろうか。サトウハチローはそのような意図を引く想いで歌詞をつけたのではないのではないかと思い(何しろ、叙情の詩人であり、「リンゴの唄」を戦時中に創って検閲不許可とされたひとである)、つまり私は、「この映画は良い感じに歌詞を利用したのではないか」という苛つきに駆られたのだった。コトリンゴのジャズ調がそれを加速させた(歌いたかったKOKIAヴァージョンはカラヲケに入っていなかった)つまり、戦時を描く映画に歌詞だけを都合よく利用されたように感じたのだ。それが厭だった。コトリンゴの美しいウィスパーヴォイスに感動したひとは多いだろうと思うけれど、そこにはコンテクストが無い。フォークソングとしての「悲しくてやりきれない」はここに無い。
繰り返すが映画を未見なので私は何も云う資格が無い。ただ、『火垂るの墓』アンチが『この世界の片隅に』を絶賛するtogetterを読んでしまったりしたうえでこの歌詞を引いたと思うと、無性に苛立った。何が、どう、悲しくてやりきれなかったのだろう、何が、どう。(たぶん良い映画ではあるのだろう、またいつか観ると思う)
私は非戦の人間だ。そのことで、西成の呑み屋で喧嘩をしたこともある。そのときは酔ったおっさんに殴られたって構わなかった(夫に制止されてしまった)愛する者を守る為に戦うのはご立派だが、戦う相手にも愛する者はいるのだ。そのエゴイズムが気持ち悪くて堪らない。ただ、私のなかにもあるだろう多くのエゴイズムも、疎んじて堪らない。西成で喧嘩したからと云って、何処かでは降伏するかも知れない自分はエゴイストだ。自分がエゴイストであるという結局はそこに行き着き、それもまたエゴイズムなのだ。戦争、戦争、戦争。人間。どんな獣より下等な人間。それを私は、愛し合うしかない。
Leidenschaft
情熱なんて単語を使ったら現代のひとは嗤うかも知れないが、どうにも情熱が足りない。熱意と云っても良いが熱意では、何かにつけ熱心に打ち込めばよろしいことのように思うので、情熱である。例えば絵の具を塗りたい。詩を書きたい。小説を書きたい。本を作りたい。写真を撮りたい。ものをつくりたい。デッサンしたい。デザインしたい。
暫し沈んでいるときでも、英訳や外国語の習得をしたい。微積についてもっと知りたい。量子力学について知りたい。
私は今までそういうことでばかり構成されてきた。夢しかみてこなかったし、逆に云えば欲求しなかったことはあまりしてこなかった。社会的ではないし良くない人間だ。でもちからなくなってしまうと、【悲しくて悲しくてとてもやりきれない】
白い雲は流れ流れて今日も夢はもつれわびしくゆれる
悲しくて悲しくてとてもやりきれない
この限りないむなしさの
救いはないだろうか
深い森のみどりにだかれ今日も風の唄にしみじみ嘆く
悲しくて悲しくてとてもやりきれない
このもえたぎる苦しさは
明日も続くのか
Fairy Dance~KOKIA meets Ireland~
- アーティスト: KOKIA
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2008/09/24
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 22回
- この商品を含むブログ (35件) を見る
Traumgalaxie
夢の話。
短歌や詩歌、文藝の批評論についての問題論をレポート用紙に纏めて、そこにいたにゃんしーさんに観て貰っているうちに、人類の一種のひとの考え方への問題提起まで書き込んで、にゃんしーさんはそれを読んでふむふむとか云っていたけれど、肝心のその問題論や提起を、夢のなかへ忘れてきてしまったので、起きてからは何の得も無い。
夢ではよかったのになあ。損だなあ。
と、思うとともに、睡眠中も頭働かせまくりなんだな、と思うと、それはそれで問題である。
また観た。
- 出版社/メーカー: ケイエスエス
- 発売日: 2003/03/28
- メディア: DVD
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (20件) を見る