薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

Entries from 2014-10-01 to 1 month

Cocco『ポロメリア』

小学5年生から中学1年生くらいのときに読書をしている気分になった。最初は自意識過剰な主人公や、(もしかして“Raining”みたいな話になっちゃうのだろうか)と“Raining”は好きだけれどそれは嫌だなあと思って身構えたのだけれど、自由奔放でバレエに打込む…

『人魚町』

宵町めめ先生がリツイートなさっていたので、これは読むしかない子です、と思って津川智宏さんに通信販売をお願いしました。極めてときめきたる、ですね。未だ読んでいませんが、表紙からして良い予感しかありません。早く読みたい。無駄に忙しい、か、疲れ…

自分が煙突のように

月曜の夜にiPhoneやら原稿用紙を抱えたまま蒲団に倒れ込んで数日過ぎていた。今の自分は煙突の形をしていて体力をどんどん空へ吐いてしまっているのかのようだ。フィジカルとメンタル。 煙突って「突」という漢字が「突貫工事」とか「突き」とかを連想させて…

牟礼鯨『日曜日の娘たちは星々をシャワーヘッドの穴だと信じている』

予告の発表で題名にきょとんとした。つまり私は星々の穴がそんなに密集して空が空いているときなんて見たことが無い。それから、いつか子どもの頃、シャワーヘッドの穴が星々に見えたことを思い出した。穴が円ではなかったことと、こぼれる水滴が眩しくて、…

牟礼鯨『受取拒絶』

514円(Amazon.co.jp) 翳っている。そう思った。『南武枝線』よりも翳っている。恐らくそれは恋愛事情の翳りではない。斜陽の時代が来たか。それは良いとも悪いとも云わない、印象だ。澤田彩香に拒絶された男が北を目指すのは、定型ながら正しく小説である…

今日マチ子『COCOON』

夢見るようなふわふわした少女たちの絵柄はやがて屍体に変わってゆく。細長く飛び出した腸、傷に群がる蛆。手榴弾で自決したひとくみ。泣いてはいけないと思った。少女たちが「お国の為に」歯を食いしばって頑張ったその「お国」ではなく、その少女たちの堪…

皆既月蝕

夕刻うとうとしていたら家人Cさんが帰宅して、随分早いな、と思ったら屋上にカメラを持ってゆくとのこと。何事ぞと思ったら月蝕の日でした。 屋上から見上げる空は雲が多く、そして街の明かりで空が照らされていて月の姿はありません。他の上がってきたひと…

触れたいという欲求の目

友人でありアーティストであるところの(写真家であるところの、と云えば良いのだが彼は私にとって本当に芸術家なので)藤崎健太郎くんの載っている頁にあった言葉が美しかったので思わずメモ。(引用し過ぎで拙かったら消すかも知れません)健太郎くんの写…

Nuquasare

Kindle 198円 牟礼鯨小説と高村暦の合同短篇集。「青姦する女子高生もやがて母」「夢見ヶ崎動物公園にパンダが来る」(牟礼鯨)が良かった。前者は悲哀と人生の狭間でじんじんとする。マドンナを持つ作家は良い作家だ、と何度も思う。工藤里奈然り、澤田彩香…

宵町めめ先生の連載が始まります。

佳きお知らせです! どん! 宵町めめさんが別冊ヤングチャンピオンにて初の連載開始、という情報を解禁されたので、とてもわくわくしております。慶ばしいですねー! 【告知】本日情報解禁との事で… 本日創刊の別冊ヤングチャンピオンの、11/4発売の次号から…