薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

kichigaia

 

 
 natalie.mu

 去年の3月『TOKYO BLACK HOLE』を発表されて、私のこの一年間は「見晴らしの良い地獄」だったのに、また3月に新譜が発売されるようです。楽しみです。一部、放送禁止用語だという囁きがありますが(大森さんご自身、新譜のタイトルを発表されたらお仕事が減ったのだそうですが)放送禁止用語をいちばん素晴らしく表現して、いちばん喜びに聴かせられるひとが最高だと私は思いますし、大森さんならきっとそんなアルバムになると思っています。中島らもさんの「いいんだぜ」な私ですから、そういう路線の人間。

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 早朝に起きて入浴し、作業を始めようとしていると、きみは病識が無いです自覚してくださいということになってしまって、転院する・紹介状を取ってくる、など、どうしてそんなことになっているのか解らなくて泣いたり泣き疲れて眠ったりしていました。なんで? ネットプリントが遅れてしまうのよ……

Freezing

 寒い。
 明日22日は京都市勧業館みやこめっせで、第一回文学フリマ京都に出店します。
 私自身の新刊があるのでよかったらお越しくださいませ。単行本を絶版にしたのち、加筆したので、新刊ということで。下記に貼るのは品切の単行本版ですが、同じ冨田風子氏の装幀画です。綺麗です。

ウソツキムスメ

ウソツキムスメ

   

Jabberwock

ユメノ銀河 [DVD]

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人のセックスを笑うな [DVD]

人のセックスを笑うな [DVD]

hold me like a friend

ユメノ銀河 [DVD]

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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? [DVD]

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? [DVD]

 『 打ち上げ花火、下から見るか横から見るか?』は泣いてしまう映画ではないのに、初めて観たときエンディングの歌の歌詞

hold me like a friend, kiss me like a friend

 という言葉に突然涙が出たことを思い出します。そう、彼らは友だち。恋人じゃない。そしてまだ小学生。


   
    

the right eye

 鬼というものは結局のところ何のようなものだろう、と時折考えていつも分からない。生物としての実態が分からない。鬼だから生物として連想しようとするのがいけないのかも知れないし、でも天使は大体分かる気がするけれど鬼は分からない。
 例えば心に鬼がいる、とか、鬼のようなひと、という表現がありますが、激怒していて今にも怒鳴りそうな状態なのかな、というくらいしか想像がつかない。絵本などで見るとわらって遊んでいる鬼もいて、単に人間が変形して角が生えているものなのか。それともひとの心を失ったものが鬼なのか。人を喰うのが鬼、ということも聞くことがあります。

(高校生のとき文化祭の演劇で、私の科白のなかに「あんたたちって何なの? 鬼よ、なによ! 軍人なんて最低よっ! 犬っ! 畜生っ!」という文脈がありましたので、満州国の曲馬団の娘役だった私は軍人役の女子を大声で詰りました。迫真です。女子校だったので軍人役も女子です)

 もしかしたら昔の日本人は知っていたことなのかも知れません。霊と天使と神様の話はよく聞きますが、鬼についての詳細はうすらぼんやりしています。
 「鬼の目玉」という昔話が文中にキーワードのように出てくる本が好きです。
 鬼のような慟哭。まあ、そんな気分で過ごしています。(なのでこれが日記です)

ゆきの水、ゆきの夥しい気体、ゆきの液体、火の国、氷結せよ、 また粉々になれ
ゆき(ssss)から、ゆき(nnnn)へ


 『火は綺麗』より。電子書籍版と、単行本がそろそろ在庫が無くなるので、文庫化の作業に入ります。

 

火は綺麗

火は綺麗


 「鬼の目玉」が登場する好きな本はこれです。アンネ・フランクと死者と生者と鬼の目玉と政治と日常を巡る、〝いわれなき憎しみ〟と日本人の少女の日記の本です。と書くと堅そうですが、面白い箇所も多く大好きです。

 

私のアンネ=フランク―直樹とゆう子の物語 (偕成社文庫)

私のアンネ=フランク―直樹とゆう子の物語 (偕成社文庫)


 そういえば高木郁乃の「生きる」という歌にも鬼という語があります。
 私は購入したときからその歌が好きで、でも日々過ごすのはとても厭だったので、手帖に何度か「鬼として生きる」とその頃も書いていました。

 私は生きる 鬼になる 明日はきっと 鬼になる

 人間のままじゃ生きていけない気がするときも多いことは、変わらずあります。

 

生きる

生きる

 

 やさしいだけじゃ生きてゆけない ならばどんなひとが生き抜く?
 わたしは生きる 鬼になる 明日はきっと 鬼になる

 生き抜く、というほどの度胸は無いのですが、生きることの目的は死なずに存在しておくことです。
 (……ただ自傷的なことのひとつとして、頭皮を抉り続けているので、禿げが出来るかも……生きてても……?)

Ghost Soup

 岩井俊二初期作品『Ghost Soup』を自宅で観ました。
 TVドラマ的なものを観るのが本当に久しぶりで、「あ〜TVってこういうテンポよなーそうよねー」っていう感じにぼんやり思っていたのですが、あらすじはハートウォーミングで最後はいとしく、せつないような映画でした。ゴーストスープは、本当にゴーストスープだったんだね。

 

ゴーストスープ [DVD]

ゴーストスープ [DVD]

 鈴木蘭々の若〜〜〜〜いときの出演作でもあります。ソバージュのロングヘアの可愛い女の子(「鈴木蘭々のキャラ」ではない普通に可愛い女の子)でした。ソバージュって単語、なんか古い気がしますね。