薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

今更さらさら水も流れる

 デヂタルカメラのマイクロSDカードを取り込んでみたら、7月30日の一次創作文芸即売会「文傾〜あやか〜」の写真が出てきました。撮っていたのか自分! という驚きと、今更ですか遅いよ、というあきれ顔をすり抜けて、アップしてしまいます。ちなみに筆者はこのイヴェントのあと、否、いつだろうか、兎に角この1週間は殆ど意識もなく昏々としていたので、時代的なズレはもう許してタムレ。

 到着すると白い机と2脚の椅子を割り当てて下さっていました。開催前は何も設備についての情報がなかったのですが、卓上のスペースはなかなかに広々。店内の机も1ダース程度なので、即売会特有の息苦しさが無くて、新しいカラーだなあ、と思いました。あまり参上したことがないのに悪口を書くのはどうかと思いますが、即売会と云えば立ち眩みと脳貧血の元ですから(わたしにとっては)。

 僕が率いる白昼社は、なんだか最近販売商品が多くなってきてしまい、それでも以前の本だから絶版、というわけにはゆかず(泉由良の著作や企画もの以外の、依頼して書いて頂いた本なら取分けのこと)、文学フリマでは2スペース(にゃんしーさんが1スペースを「ネコトコ」として頂いて)お願いしていたのですが、今回充てて頂いたテーブルには、楽に並べられました。白くて、これは材質は何だったのだろう、素敵なテーブルでした。2スペースも申し込みをするのは、やっぱり金銭感覚が警鐘を鳴らしますしね。かんかんかん。

 この店舗は「紅鶴」というお店、赤い内装が妖しくも美しいです。うーん、香港映画のエロティックなシーンみたいだなあ、と勝手な連想。香港映画って(今でもそうなのかは知れないのですが)、性描写のシーンは赤い光のなかで撮るのですよね。それから、映画『スワロウテイル』に出てくる外国人娼婦のパブも思わせます。だが待て、よく聞け! ここに本日集まったのは淫靡でも妖艶でもない如何にも善良そうなかおをした青少年青女子ではあるが、騙されてはいけない! 彼等が差し出す本のなかには、はてしなく妖艶な可能性が詰まっているのだから。そしてこの書き手たちのあたまのなかには、ひとに話すことも憚られる妄想でいっぱいなのであるから!(勝手なこと書きましたね、勝手に書きましたね、覚悟しましょうね筆者!)

 関東からいらっしゃった牟礼鯨さん。色々と本や紙片を押し付けがましくお渡ししました。フリーペーパーは全ブースの方にお渡しして(たぶん……)皆様受け取って下さいまして、感謝、感謝です。

 トラックバックリィな事態が起きるとビビるのでチッキン且つ弱気な筆者はリンクをしないのですが、検索して牟礼鯨さんのblogをご覧になって下されば、ここよりもずっと簡潔にポイントを抑えたblogがあることでしょう。実は前回の文学フリマのときにブースに伺えなかったので1年振りです。さる6月の文フリでは「泉由良が来ると云われていたのに来なかった」という説に基づいて語り草にされていたというお話を聞いてガビーン。行きたいとは思っていたけれどそんな、騙り屋みたいなことしないよ……。エスペラントが出来るようになれば良いなあと思っていたので、参考書を教えて頂きました。鯨さんは、

先生!泉由良さんとの会話の距離がつかみにくいです!

 と、思わずなのか策ありなのかこんなTweetして下さいました。嬉しい、もっといぢめて下さい。しかし繰り返すがトラ〜ックバ〜ックを残したくないチッキンなわたしは、ブログにリンクはしません。恐がりなんです。あ、鯨氏のウェブサイトなら良いかな。後ほどするかも知れません。西瓜鯨油社さんからは無料の冊子を頂戴致しました。

 他にも購入致しましたもの、頂戴致しましたもの、少し読みましたが、後ほど感想は……書いた方が良いのかな、これ。クーリエルとかでお送りするのが良いのでしょうか。わたしの好きにしろってか!

 こんなベタな構図の写真を撮ったのか、己よ。これは売子さんをしてくれたにゃんしーさんです。手に持っているのはaoiehizashi著「青い絵を透く日差しと沿う線」です。詩集と云い切るにはちょっと違和感があるのですが、なんでしょう、福音みたいな何かが根底に流れている、わたくしめが気合いを入れて本にさしてくだされくだされと訴えて作った本なので、まだご覧になっていらっしゃらなければ、是非、次の機会に。

 詩人の待子あかねさんがお仕事終わり(?)に来て下さいました。デジタルカフェにてジンジャーワインをふたりでのんでまったりと(その間にゃんしーさんに店番を任していた非道な店主)

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 正直に云うとね、僕はね、苦手なんですよ。大抵の、即売会って。なんか〜〜〜〜(伏せ字)だったりするところとか、〜〜〜〜(同じく)とかね、凄く、苦手なのですよ。文学フリマも今後そういう〜〜〜〜な方向に向かってゆくなら、わたしあまり行かないかも知れないなあ、と思っていました。〜〜〜〜〜は、ちょっと、無理れす。とか云って伏せ字だらけで意味わかんないですよね!

あと今回のイヴェントは、本気で創作物を探しにきて購入して下さる率が高くて、それが心地よかったです。本を買って頂いたから心地よいのではなくて。文学フリマがそう、とまでは云わないのですが、「私、○○と申します。あ、名刺これです。×-××におりますので!」と云って立ち去っていった(=白昼社ブースを一瞥もせずに名前を売り込んで立ち去っていった)ひとの後ろ姿を眺めるのは、とっても虚しかったのを憶えているのです。

 本気で書きたいひとが、本気で売るために集うて、本気で読みたいひとが、本気で物色する。恰好良い図式ではなかったとではないでしょうかね。

 またブログ長くなったね。ごめんね云わなきゃ。ごめんねちゃんね。ごめんねちゃん。