薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

2022.01.23 - cute! cute!

 実家の母と祖母とは、なるべく通話をするようにしている。祖母は何と云っても91歳だし、そのうえ私はしょっちゅう逢いにゆくことは出来ないのだ。距離もある。電車が苦手な私は立ちすくむ。それとは別に、コロナ禍のこの時代、誰かに何かを感染させるということは恐ろしい。父は医療関係者であるので、実家・祖母宅のガードは固い方だと思う。
 ところで母にLINE通話を架けたら、祖母が【初めて居眠りをした】と母に語ったという話を聞いて、びっくりしてしまった。昼食後、TVを観ていたら瞼が重く重くなってきて、思わずリモコンを取り落としそうになったのだと云う。

 これは祖母が具合が悪いとかそういう話ではなくて、私にとって居眠りは日常茶飯事であり、中学生の頃からのもはやお馴染みの習慣であり、薬と不眠を掛け合わせた結果、突然珈琲の入ったマグカップを落として床で寝ていることも何度かある。それはまあ、私の特有なことだろうけれど、母だって昼食を食べたあとや、夕刻、TVを点けながらうとうとするわ、と私に話した。今日まで一度も居眠りをしたことが無かった91歳祖母。大丈夫か? 昭和初めの生まれのひとって、なんか違うんですか?(何が)

 家人Cさんが帰ってきたのでその話をすると、
「ユラ祖母ちゃんかわいいね」
 と、コメントしてくれた。

 姫家系と揶揄(?)されるくらい、私の家は「かわいいね」で総てが流れてゆく。


   Δ

 ところで、「かわいいね」の為に何処までも追求してゆく母は、チョコレイトの可愛い缶を探しに繁華街へ行くわ! と張り切っていたので、
「ママ、今、とても感染力の高い菌が流行っているのよ? もしママが罹患して軽症で済んでも、祖母ちゃんやパパに伝染るということも考えて、ちゃんとお家に居てください。可愛いものはネットで探して観賞してください」
 と私は軽くお説教をしました。

「かわいい 雑貨」とGoogleの画像サーチするだけで、何時間でも熱中するユラママ。買わないんだけど。画像だけダウンロードして、大事にフォルダに入れたり、印刷して眺めたりするママのそういうところが、結構良いと思う。

 でもいざ買うときはやばくて、いつかは雑誌の端っこに小さく写り込んでいた、角砂糖のピンク色の包み紙を求めて、京都駅から名古屋まで行ったユラママです。

 京都から名古屋へ、一粒の角砂糖の包み紙を求めて……まあ可愛いから良いんです。私の実家でいちばん威力のある言葉は「可愛い」だと思います。そしてCさんと私の家にもそれは浸透してきている……! 「可愛いは正義」いいじゃんね、だって誰もが(意地悪辛辣いけずさんでなければ)誰でも絶対可愛いよ、私はそう思います。それで良くない? ちゃんと相手の可愛いところ探しを、いっぱい頑張れていますか? ルッキズムとか醜形恐怖とか何とか云うけど、ちゃんと良いとこを見つけて、手放しで誉めたいんだけどな。


   Δ


 Cさん退社、23時50分。記録更新では。
 写真はしゅんしゅんに炊いたお大根の、つまみ喰いです。しゅんでて、美味しい。しゅんしゅん。実は買うときはちょっと贅沢かしらと思って躊躇した豚の角ブロックも炊いているのですよ。植木鉢の葱を一部切って入れましたよ。


 

「炊いた」と「煮た」の違いを調べていたら、お米以外のものを「炊いた」と云うのは西日本だそうです。
 うん、でも「炊くもの」と「煮るもの」ははっきり差異がある気がします。じゃないですか、西日本よ(呼び掛けがでかい)