薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

高野文子「絶対安全剃刀」

絶対安全剃刀―高野文子作品集

絶対安全剃刀―高野文子作品集

 超の字が付くほど漫画を読むのが苦手なのですが、楽しく読みました。名作だ……名作だ……そんな呟きしか出てきません。1981年からずっと名作なのだ……。名前は知っていたけれどやっと手に取れたこの1冊、読めて良かったと、しみぢみ思いました。

 科白のひとつひとつに意味がある、コマのひとつひとつに意味がある、そういう漫画が好きです。多くの昨今の漫画は、所謂「間」を取るコマや「ギャグで押さえておく」コマが多過ぎて、わたしはなんだか堪え性がないもので、そういうコマが続き過ぎると、なんだかもう読みたくなってしまうのです。既に「お約束」的なギャグや、なんだか色んなものが、しんどいのです。
 学生の頃美学者の先生(研究室に漫画を多く所蔵)に「お前は漫画のリテラシが成っていないからな!」と云われて、ああ、そうなのだなあ、と思っています。わたしは漫画のリテラシが成ってない。

 しかしながら、そう云えば畏れ多くも漫画を描かせて頂いた同人誌があってですね、伊藤鳥子さまの「絶対移動中」という本です。Amazonでご購入頂けますので、ちょろっと紹介を貼りましょう。

絶対移動中 vol.8 奇妙

絶対移動中 vol.8 奇妙

  • 作者: 秋山真琴,有村行人,泉由良,伊藤鳥子,高橋百三,鳥久保咲人,三糸ひかり,蜜蜂いづる,OARFISH,くりまる
  • 出版社/メーカー: 密林社
  • 発売日: 2010/12/05
  • メディア: 雑誌
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 定規も漫画用原稿用紙も何もかも使わずに勝手し放題で制作した漫画を掲載して下さった伊藤鳥子氏には果てしない感謝を。

 そして「絶対安全剃刀」を読んで、再び漫画を描きたいなあと思い始めました。画、下手だけど。デッサンあまり出来ないけれど。漫画、なかなか読めないけれど(←最大の問題点)。

 「絶対安全剃刀」に関しては、ポストイットを貼れない環境で読んだので、読み直して抜き書きしようと思います。図書館に返却するまでに、これはタスクですよ>自分。

   ***

もうすぐ弟の家に引っ越しさせる漫画たち(主に、「ぼくらの」と「なるたる」)を、読まないといけません。いかんよ。読みなさいよ。ガンバレマイセルフ!