薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

『ηなのに夢のよう』

 ジグβを手にしてから、Gシリーズ復習期間に入っているので再読しました。と、云っても再読したのは昨年のようです。手帖に抜き書きはしているのに日付が入っていない! 由々しきことです。これはやっぱり、エピローグだけ読み返しても何度でも泣きますね。ぽろぽろ目から溢れてゆく。私は、主人公が(一応、主人公、という呼び方にしておきます)「ありがとう」と云った瞬間よりも「大丈夫よ、うん、もう良いのよ」と云った瞬間に涙腺が破れました。護る者としての優しさのつよさが、沁みて、デヴュー作を読んだときから、主人公も私も、なんて遠くに来てしまったのだろうかと時間に溺れました。大丈夫よ、うん、もう良いのよ。

ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)

ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)