編集して本の電子書籍化が済んで、やっと向かい合って読むことが出来ました。2ちゃんねるコテハンの詩板、はみだしっ子たちの朗読会、そして詩学社。不束な私は現代詩というものはっきり知らないでいるのですが、これが詩集だ、と云い切ります。生きている人間の書くものは、良いですね。生きながらにして死人みたいなひとが多く見える気分がする世の中で。
「子供の晩年」より
例えば百メートルを8秒で走ったら、
愛されるかと思って
注目のスターかと思って
7秒9で走ったら
まわりには
誰も いなくって、
真冬の運動場には
桜と雪が同時に降ってきて
見上げた。
もし世界が美しく見えないのだとしたら、それは俺のせいかも知れないな、と俺はふと思った
それからつけようとした煙草に火をともすのをやめた
(阪神優勝の日/子供の晩年 馬野ミキ)
— 白昼社.bot (@Hakuchu_bot) June 15, 2015
私には世界があまり美しく見えないときがあるから、上記の部分が好きです。