薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

モリマサ公『日曜は父親と遊園地に行こう』

 一〇〇〇番出版さんから発行されて絶版になっていた、モリマサ公さんの詩集『日曜は父親と遊園地に行こう』をKindle書籍として発行しました。8月5日、発売日です。これは、205円という破格に編集のひと(私です)がしてしまいまして、詩集としては70頁ほど、内容も充実しているので、是非、ご購入を検討なさって下さいませ。

 詩集、と云ったけれど、こういう詩集は類を見ないと思います。モリマサ公さん曰く一貫して、「テーマは〝家族〟です」
 家族……という枠組みの持つ暴力性。愛情。憎しみ。
 家族とは人間の容器。人間、といううつわに浮かぶ、「今、常に」更新されゆく感情──それはもう、1秒が過ぎるよりも速く、今常に更新されてずっとずれてゆく。……なんだろう……「なんだろう?」

日曜は父親と遊園地に行こう (白昼社)

日曜は父親と遊園地に行こう (白昼社)


(あとがきより)

 開かれたコミュニケーションとしての必要性を
 問いたいというわけではなくすべるように連続していく
「今」ずっとずれながらもリアルでそのうえにのっている

 ずっとずれてゆく「今」のなかで家族、記憶、社会、自己を編む。ポエトリーリーディング。言葉、言葉、の、なかに孕まれた感情。

 で「詩の朗読ってなんですか?」
 行為っていうのはただの記憶なんですか?

 行為と記憶を結び付けるものの外部にある、
 「おれたちやあたしたちのこころへ」