薄荷塔ニッキ

飛び石を渉れない。

『詩の交差点』

 「ポエトハウス」に2度目に参上した。本当は3度目になっていておかしくない筈が、前回体力ダウンで病欠してしまったので。ライヴ出演を病欠だなんて私、最低です……。

 ポエトハウスは相変わらず設えものが総て綺麗で凄いところであった。マイク無しでも朗読がクリアに響く設計。本日の出演者は、順に、きいこさん・華奴さん・待子あかねさん、別の呼び方をするなら「素敵なお姉さま3人出演でゆらはアヒアヒ喜ぶ」設定。

 でも、本当に本当に、3人とも素晴らしかったです。きいこさんの綺麗で洗練された大阪弁、私には分からない言葉があって休憩時間に教えて頂く。「やりおるま」というのが新鮮でした。「今やってるよー(ウルサイナー)」ということかな、と思ったら、自分の職業は××をやりおるま、とか云うみたい。やりおるまー。やりおるま!

 華奴さんは美しい言葉の連なりだなあ……と思っていたら、それらは全部短歌でした。衝撃を受けて出来るだけメモを取りながら拝聴したのですが、言葉遣いや云い回しもきちんと丹精が込もっているので、私ののろのろとしてメモでは沢山空白部分が出来ました。でもね、だからと云って華奴さんに「テキスト読ませて下さい」とお願いするのは間違いだと思うのです。華奴さんの朗読で聴いたから価値が何倍もあったんです。

 3番手、いつも色々とお世話になっている待子あかねさん。力強い声、というより、勇気づけて下さる声は、いつもあたたかい。喩えるなら、背中をぽぉんと押されてさあ走りなさい! と徒競走が始まるのではなく、もしも白線のスタートにふたり並んだら、「じゃあ、行こうね、ゆらちゃんは自分のペースでね、遅くても大丈夫やよ、一緒にスタートするから、ね、ゆらちゃんもちゃんと走れるから、ね、」と云って下さるような、本当にあったかくて誠実な声です。これら私の所感だけで書いているので、ご本人方に失礼ではないか、少し不安になりますが、でも大好きなお姉さん3人出演ポエトハウス! 素敵でした……。

  Δ

 わたくしはオープンマイクの時間に、にゃんしーさんの朗読に併せてピアノを弾きました。即興です。楽しかったです。小学6年生でピアノのレッスンは終わってしまったわりに、私はなんだかピアノ、大好きかも知れない。しかし少々残念なのは、ピアノ奏者と化した所為で私もオープンマイクに参加したかったのに場が終了してしまいました。私もオープンマイクの時間にすこ〜し読みたかったぞ! あと、何度か人に云ってむにょむにょしているのでここにも書いてしまいますが、「ピアノ、たどたどしい感じが、合っていたね」とおっしゃったポエトハウスのオウナの方……。たどたどしかったですか……そうですか……。ちょっと夜までずっとむぅむぅしていました。

  Δ

 しかしピアノは楽しいね。楽しいけれど僕ら(にゃんしーさんとゆら)は、貸家暮らし万歳賃貸主義引っ越しお手軽ちゃんでゆく主義なので、ピアノなんていう大きなものを購入するなんて考えられないのです。キーボードはあるから、こそこそ弾こうと思います。